全国海洋散骨船協会

海洋散骨とは?

新しい供養のカタチとして海洋散骨を行う方も増えています。

海洋散骨とは、どのようなものなのか、費用ややり方、散骨場所の決まりから、海洋散骨のメリットデメリット、業者の選び方などをご紹介します。

海洋散骨とは?

海洋散骨とは、海に遺灰を撒く供養方法。

厚生労働省のガイドラインによると、散骨とは「墓埋法に基づき適法に火葬された後、その焼骨を粉状に砕き、墓埋法が想定す る埋蔵又は収蔵以外の方法で、陸地又は水面に散布し、又は投下する行為」のこと。さらに散骨を行う場所は、陸上もしくは海洋とされ、海洋の場合には「海岸から一定の距離以上離れた海域(地理条件、利用状況等の実情を 踏まえ適切な距離を設定する。)」と記されています。※

近年では、少子高齢化や核家族化が進んだことからお墓の継承者がいないこと、お墓の購入自体が難しいことなどの理由から、逝去後の供養についての考え方が多様化しています。

海洋散骨は「逝去後は広大な自然に還りたい」「生前に好きだった海のなかで眠りたい」と考えている方やさまざまな理由からお墓に入れない・持たない方などから注目を浴びています。

参考

※210330散骨事業者向けガイドライン/厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000763737.pdf

海洋散骨に関する法律

海洋散骨は、一部の地域をのぞき、節度を守って行えば刑法に触れることはありません。

刑法には、「死体や遺骨、遺髪、棺に納められているものを損壊したり、遺棄、領得したりすることは処罰される」という条文があります。※1

これに対し法務省は、1991年に「葬送のための祭祀として節度を持って行う限りは、遺骨遺棄罪に反しない」との見解を示しており、法律で禁止されているわけではありません。※2

法律での規定がないため、散骨をするにあたり法的な手続きはありません。

ただし自治体ごとの条例で、規定がある場合もありますので、念のためお住まいの自治体で確認をすると安心です。

参考

※1  明治四十年法律第四十五号 刑法 / e-GOV 法令検索

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=140AC0000000045

※2 散骨に関する留意事項/東京都福祉保健局

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kankyo/eisei/bochitou/ryuuijikou.html

海洋散骨のメリットとデメリット

海洋散骨は、故人の望みをかなえられるメリットがある反面、いくつかのデメリットもあります。

【メリット】

●経済的負担が少ない

海洋散骨は、墓地や墓石を購入する必要がありません。そのため、金銭的な負担が少ないというのも大きなメリットでしょう。

お墓を建てれば、納骨の際に寺院へのお布施や諸費用、納骨後のお墓の維持費や法要のための費用、年間管理費など、さまざまな出費が必要です。しかし、海洋散骨なら葬送後の費用がかからず、自分が亡くなった後も経済的な心配はいりません。

●お墓の将来を心配しなくてよい

現代は少子高齢化や核家族化の時代。

子どもが故郷を離れ、親子が遠距離で暮らしている家庭も多く、お墓の継承者がいないという家庭も珍しくないでしょう。

海洋散骨はお墓を建てずに行う葬送のため、お墓の後継問題に悩む必要はありません。身寄りがなかったり、子孫に逝去後の負担をかけたくなかったりという思いから、海洋散骨を望まれる故人も多いものです。

●故人の希望がかなえられる

故人が生前に「逝去後は自然に還りたい」「自分らしい見送りをしてほしい」と考えていた場合、海洋散骨ならその願望をかなえられるのもメリットです。

故人の思いを実現できたという事実は、故人にとってもご遺族にとっても、大きな安堵をもたらすことでしょう。

【デメリット】

●遺骨が残らない

遺骨をすべて海に散骨してしまうと、葬送後、故人を偲ぶものがなくなってしまいます。

残された遺族は寂しい思いをすることもあるでしょう。

あとになって悔やまないよう、手元供養をあわせて行えば、遺骨がなく寂しい思いをすることもありません。

●トラブルに繋がるリスクもある

前述した通り、海洋散骨は一部の地域をのぞき、節度を守って行えば刑法に触れることはありません。

しかし、実際は明確な法整備がされていないため、各々のモラルに託されている点もあります。

よく調べずに自分たちだけで実施すると、条例違反や近隣の苦情から民法上の賠償請求に繋がる可能性もないわけではありません。

特に、散骨をする場所や遺骨の粉状具合については細心の注意が必要です。

海洋散骨を自分でむやみに行うのはリスクも伴います。

専門の海洋散骨の業者に相談する方が安心して故人を送り出せるでしょう。

海洋散骨の費用相場とは?

海洋散骨にかかる費用は3万5千円から25万円前後。

食事つきなどオプションのついたプランにするか、乗船人数は何人か、どこまでを業者にお願いするかどうかによって、費用が異なります。

海洋散骨を行う際にかかる費用は、主に3つです。

【海洋散骨にかかる主な費用】

・粉骨費用

・クルーザーチャーター料

・手元供養品費用

粉骨費用には、あまり差は出ません。

クルーザーチャーター料は、クルーザーの大きさにより費用が大きく異なります。

またお骨の一部を手元に残す場合は、手元供養品が必要です。

こちらも、選ぶものにより費用が異なります。

詳 しい費用は、「海洋散骨の費用相場」のページでご確認いただけます。

海洋散骨ができる場所とは?

海洋散骨は私たちが選択可能な葬送とはいえ、海であればどこでも散骨してよいというわけではありません。

海洋散骨ができる場所とできない場所には、主に以下のような場所が挙げられます。

【海洋散骨ができる場所】

●人の立ち入ることができる陸地から1海里以上離れた海洋上である

●漁場・養殖場・航路を避け、一般の船客から視認されない場所である

【海洋散骨ができない場所】

●河川、滝、干潟、河口付近、ダム、湖や沼地、海岸・浜辺・防波堤やその近辺

●フェリー・遊覧船・交通船など一般の船客がいる船舶や漁船

●海洋散骨が禁止されている海域

海洋散骨を行う際には、人がよく集まる場所などを避け、周囲に迷惑がかからないよう配慮する必要があります。
また、地域によっては各自治体の条例により海洋散骨が禁止されている場所もあります。

地域ごとの条例など、詳細については「海洋散骨ができる場所とは?神奈川の海や東京湾で散骨はできる?」のページでご確認いただけます。

海洋散骨の仕方とは?

海洋散骨を行う際には、業者に依頼するのが一般的です。

自分たちで行うことも不可能ではありませんが、粉骨の作業が難しいことや、海への散骨に関してはさまざまなルールがあること、多くの時間や手間がかかることなどから、業者に依頼する方が多いものです。

専門の業者に依頼すれば、散骨当日の段取りやルールやマナーを遵守した散骨も任せられるので、遺族は故人のお見送りに集中できます。

業者に依頼する場合、遺族は立ち合わずにすべてをお任せする方法と、遺族がクルーザーに乗り散骨する方法の2つがあります。

詳しくは、海洋散骨のプランの章でご紹介しますが、リーズナブルな費用で済ませられるのは、全てお任せする方法です。

海洋散骨のやり方について、詳しくは海洋散骨の進め方・手続き のページで詳しく解説しています。

海洋散骨、業者選びのポイント

大切な故人の葬送を任せるため、業者は慎重に選定したいものです。

遺族の意向をくみ取り、誠実に対応してもらえる業者を選んでください。

確認したい主なポイントは、下記4点です。

【業者の確認ポイント】

・粉骨も行ってくれるのか

・当日のセレモニー内容

・記念写真や散骨証明書など当日を形に残すサービスの有無

・サービス説明や見積り時の対応を確認

●粉骨も行ってくれるのか

粉骨も行ってくれるのか、プラン内容に含まれるかは業者ごとに様々です。

海洋散骨をする前には、故人の遺骨を粉末状に粉骨しなければいけません。

業者が粉骨の段階から対応してくれるのか、別途業者を探す必要があるのか、それともサービスはあるが散骨代とは別途費用がかかるのかは、重要なポイントです。

●当日のセレモニー内容

海洋散骨の際に行う船上でのセレモニーの内容も様々です。

セレモニーを行わないシンプルなプランから、海洋散骨の際にはご献花やご献酒などを行ったり、ご遺族で食事したりするプランもあります。

さらにクルーザー貸切りプランの場合、セレモニーの内容を自由に決められる場合も多いものです。

一方、複数のご遺族が合同で乗船するプランの場合は、セレモニーの時間が制限されるなど制約がある場合もあります。

トラブル防止のためにも、見積の段階で、よく確認しておくと安心です。

●記念写真や散骨証明書など当日を形に残すサービスの有無

散骨は、お墓や遺骨など形に残るものがありません。

そこで、散骨のセレモニーの様子を写真で記録するサービスや、散骨を実施した場所が記されている「散骨証明書」という証明を発行してもらえる場合もあります。

ご遺族があとから寂しい思いをしないためにも、海洋散骨を形に残すサービスがあるかどうかは確認しておきたいポイントです。

●サービス説明や見積り時の対応を確認

費用面だけで選んでしまうと、満足したお見送りができないこともあるかもしれません。

費用やプランの内容は、もちろん重要です。

一方で信頼できる業者かどうかも、充実したお見送りにするためには大切な条件です。

遺族に寄り添った誠実な業者か、事前の打ち合わせや見積り時に確認しましょう。

一度きりのお見送り。

安心して任せられる業者を探してください。

海洋散骨のプランとは?

業者に依頼する場合、海洋散骨は主に以下の3つのプランがあります。

【海洋散骨のプラン】

・家族単独で行う「貸切プラン」

・複数の遺族が合同で行う「合同プラン」

・業者にすべて委託する「代理プラン」

貸切プランは、クルーザー1台を貸切り、散骨する方法です。

費用はかかるものの、家族・親族だけで希望に沿ったお見送りができます。

合同プランは、他の家族とクルーザーに同乗し、散骨する方法です。

貸切プランよりもリーズナブルな反面、時間の融通がきかないなどのデメリットもあります。

また散骨を全て業者にお願いするのが「代理プラン」です。

粉骨から散骨まで、全てを業者に委託します。

日程もお任せの場合が多いでしょう。

プランに関する詳細は、海洋散骨の費用とプラン のページで詳しく解説しています。

遺族に寄り添う海洋散骨なら「COMPASS」にお任せ下さい

東京湾 で海洋散骨を扱っている業者の1つがCOMAPSSです。

クルーザー貸切のチャータープランと、全てお任せいただく代理プランを展開しております。

他社にはない、ご遺族に寄り添う海洋散骨と、充実した手元供養が特徴です。

・ご遺族に寄り添った供養

COMPASSは「ご遺族の心に寄り添う」ご供養を最も大切にしています。

散骨にあたり、故人様を大切に想い丁寧に扱うことは当たり前のこと。

その上で、「これからを生きていくご遺族のみなさまがしっかりとご自身のお気持ちに向き合い、新たな1歩を踏み出せるようサポートしたい」というのが私たちの強い願いです。

散骨にあたっては事前に打ち合わせを行い、ご遺族の方がしっかりと悲しみに向き合い感謝を表現できるようお手伝いしております。ご遺族のみなさまのお気持ちやご要望を、ぜひお聞かせください。

・充実した手元供養

またCOMAPSSでは、手元供養のサービスもご用意しております。

お骨の一部をお手元に残すことで、ご遺族のみなさまのこれからの新たな1歩をお支えするためのものです。

散骨や手元供養をご検討の際には、「ご遺族の心に寄り添う」COMPASSに、ご相談ください。